CFD市場における競争は、いまやスプレッドやボーナスではなく、テクノロジーインフラと執行品質の優劣で決まります。
グローバル180カ国で事業を展開するPU Primeは、自社開発インフラとTier 1流動性へのダイレクトアクセスを武器に、プロフェッショナル投資家からの信頼を勝ち得てきました。
今回は、PU Primeのエリアマネージャーであり、欧州・アジア市場の戦略を統括するスティーブ・ガルト氏に、同社の技術的優位性と、日本市場における差別化戦略を聞きました。

スティーブ・ガルト(Steve Galt)
PU Prime エリアマネージャー
グローバルアカウントマネージャーとして、地域事業開発および顧客サービス責任者などに従事してきた経験を持ち、PU Primeで部門を欧州エリア事業開発部門を統括。顧客へのサポート、スタッフのトレーニングやメンター、アフィリエイトパートナーとのビジネス交渉などに重点を置き、スタッフ、パートナーや顧客の目標達成に貢献している。
“速度”、”安定性”、”透明性”を追求する彼らのトレーディングインフラの裏側に迫ります。
この記事を読むことで、PU Primeの中核インフラと、グローバルCFDブローカーとしての技術的優位性について理解を深めることができます。
PU Primeが提供するテクノロジー基盤とは


本日は貴重なお時間をありがとうございます。まずは、PU Primeが構築しているテクノロジー基盤について、概要を教えていただけますか?



PU Primeでは、ミリ秒単位の注文処理スピードと安定したレイテンシ管理を実現するために、完全自社開発のオペレーション基盤を構築しています。各リージョンに低遅延のデータセンターを配備し、ローカルクライアントの執行スピード最適化に対応しています。



また、注文ルーティングはスマートオーダールーティング(SOR)システムを活用しており、複数のTier 1 LP(流動性プロバイダー)へのアクセスを自動的に切り替えることで、常に最適価格でのマッチングが可能です。特に高頻度取引(HFT)やアルゴ系のクライアントにとって、これは極めて大きな優位性になります。
流動性と執行品質の設計思想





取引環境の差別化において、「流動性」と「約定の質」は非常に重要だと思います。PU Primeではどのような戦略で構築されているのでしょうか?



当社では、銀行系および非銀行系のTier 1 LPを組み合わせたハイブリッド流動性設計を採用しています。これにより、ディーリッドスプレッドや板厚の変動に対して柔軟に対応可能な設計となっています。加えて、A-bookモデルを徹底しているため、利益相反のない透明な執行環境を提供できます。



約定スピードは平均で20ms以下にチューニングされており、サーバーロケーションの最適化によって地域差を抑えています。特に日本からの注文については、アジア拠点のデータセンターとFIX APIを通じた高速接続により、HFT系クライアントから高い評価を受けています。
インフラ設計とレジリエンス(耐障害性)





近年、ボラティリティの急変やDDoS攻撃など、外部リスクが増していますが、それらへの耐障害性はどのように担保されていますか?



PU Primeでは、複数リージョンに分散された冗長構成のデータセンターと、障害時の自動フェイルオーバーシステムを実装しています。これにより、想定外のシステム停止時でも、顧客への影響を最小限に抑えています。



また、リスクマネジメント部門がリアルタイムでネットワーク状態や流動性リスクをモニタリングしており、注文の異常やレイテンシ上昇が検出された際には、即座に手動介入またはシステムによる自動調整が行われます。
日本市場に向けたテクノロジー展開



最後に、日本市場に向けた技術戦略やインフラ展開の構想があればお聞かせください。



日本は、取引精度とセキュリティを極めて重視する市場です。そのため、今後はFIX接続、MT5サーバーの東京ロケーション最適化、JST対応のレポートAPI提供など、インフラ面のローカライズをさらに進めていきます。



また、日本のプロ投資家・運用会社に対しては、カスタマイズ可能な取引環境(プライベートLPアグリゲーション、特別手数料スキーム等)をオファーする準備も整っています。単なるブローカーではなく、戦略実行の”パートナー”としての存在を目指します。
まとめ:テクノロジーファーストで構築されたCFDブローカーの真価
今回のインタビューでは、PU Primeエリアマネージャーのスティーブ・ガルト氏に、同社の技術的優位性と戦略について詳しく解説していただきました。
同社の特徴として、完全自社開発のオペレーション基盤、スマートオーダールーティング(SOR)システム、銀行系・非銀行系のハイブリッド流動性設計、徹底したA-bookモデルなど、テクノロジーファーストの取り組みが印象的でした。
特に注目すべきは、ミリ秒単位の注文処理スピードと平均20ms以下の約定スピードの実現です。各リージョンに配備された低遅延データセンターとFIX APIを通じた高速接続により、高頻度取引(HFT)やアルゴ系クライアントからも高い評価を獲得しています。
また、複数リージョンの冗長構成データセンターと自動フェイルオーバーシステム、リアルタイムモニタリング体制による耐障害性の確保は、プロフェッショナル投資家にとって不可欠な要素といえます。
日本市場向けの戦略として、FIX接続・MT5サーバーの東京最適化・JST対応API提供などのローカライズに加え、プライベートLPアグリゲーションや特別手数料スキームによるカスタマイズ対応は、日本のプロ投資家のニーズに的確に応える取り組みです。
「単なるブローカーではなく、戦略実行のパートナー」という言葉からは、CFD市場における新たなブローカー像を追求するPU Primeの姿勢が伺えます。
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